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■2004年5月29日 … お仕事奮闘記。 |
うちの支店は電話がよく鳴ります。
今日も今日とてお客様からの電話。
「すみません。今お店の裏口の外にいるんですけど、
渉外の○○さんに書類を持ってきたのでドアを開けてもらえますか?」
従業員用のドアは暗証番号を入力しないと
中に入れない仕組みになっているのです。
もちろん、お客様がいらっしゃった時には中からボタン操作一つで
開けられるようにはなっているのですが。
しかし開けられる訳ですよ。
もしかしたら銀行強盗かもしれませんから。
優しい声音を使うオオカミかもしれませんから。
開けた途端にぱくっと食べられてしまいます。
しかし無惨にも上司にそれを報告すると
「今から行くので伝えてくれ」とのこと。
仕方なく外に出てお客様にその旨をお伝えしました。
するとお客様は仰いました。
「分かりました。お忙しいでしょうから中に戻ってください。
私はここで待ってますから」
なんてロマンチックなのでしょう…!
私は仕事をサボる口実を完全に失いました。
仕方ない。では中に戻るとしますか。
…………。
あ、暗証番号…忘れてしまいました…。
とりあえずお客様が後ろで見ているので適当にボタンを押して知ったかぶり。
まぁ、当然キーが解除される訳がありません。
たった4ケタの番号なのに、入力するたびにビー!と鳴るのです。
腹立たしいことこの上ありません。
か、かくなるうえは…!
ピンポ〜ン
『はい。いらっしゃいませ。どちらさまですか?』
「す、すみません。月代ですが開けてください…!」
だって仕方ないじゃないですか。
開かずの扉だったんですから。
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